Águas De Maio / 五月の雨
[BIYUYA-008]
ガットギターとピアノが織りなす、静謐と喧噪が交錯する比類無きアコースティックサウンド!
Duoとして19年ぶりとなる新作は、廣木光一オリジナル8曲、渋谷毅の名曲「Beyond The Flames」、カルトーラ「人生は風車」、ノエル・ホーザ「祈りのかたち」、フィリピンのフォークソング「Carinosa」など全12曲。
2018年5月16, 17日録音
配信・販売サイト: hirokimusic cdshop
AUDITION / 試聴
ABOUT THE SONGS
廣木オリジナル8曲、うち初録音4曲、渋谷毅作品1曲、他3曲
1 O Mundo É Um Moinho 人生は風車 (Cartola):ブラジル ショーロ界の巨人カルトーラの名曲
2 He Is Something (HIROKI Koichi):渋谷さんと同い年で盟友でもあった、テナーサックスの名手 武田和命氏のために、1985年頃小生が書いた曲/テナーとギターは音域がマッチする
3 Águas De Maio 五月の雨 (HIROKI Koichi):五月なのに梅雨のように雨が多く憂鬱だった2005年に書いた曲
4 Kozue (HIROKI Koichi):ブラジル人作詞家レオ・ノゲイラ氏に詞を付けてもらい、青木カナvo氏にライブで歌ってもらっている/ボーカルバージョン未録音
5 On A Slow Boat To Taiwan (HIROKI Koichi):音楽を担当したドキュメンタリー映画『台湾萬歳/酒井充子監督』のエンディングテーマ/映画では田中信正p氏、吉野弘志b氏と演奏/台湾、特に臺東縣(台東県)良いですよ
6 Carinosa (Traditional):フィリピンのフォークソング/近年一番感動した劇映画『ブランカとギター弾き/長谷井宏記監督』の挿入歌/主演で好演したフィリピン人少女サイデル・ガブテロちゃんは歌唱力も圧倒的
7 Cíclame Branco 白いシクラメン (HIROKI Koichi):古澤良治郎ds氏トリビュート1/ご遺族に戴いたシクラメンの白は、古澤さんの純粋さそのもの
8 Frenesi (HIROKI Koichi):古澤良治郎ds氏トリビュート2/フレネズィはポルトガル語で熱狂/レオ・ノゲイラ氏に古澤さんの為人を伝え作詞してもらう/ボーカルバージョン未録音
9 Feitio De Oração 祈りのかたち (Noel Rosa):サンバ、ブラジル、そして人間愛の結晶とも言えるような大きな曲
10 Cooljojo (HIROKI Koichi):高柳昌行氏の同アルバムタイトルを拝借/レニー・トリスターノ、リー・コニッツを発祥としたクールジャズコンセプトによるメロディ/土台となったコード進行はコール・ポーターの「Everything I love」/高柳昌行氏トリビュート1
11 Beyond The Flames (SHIBUYA Takeshi):浅川マキ氏、宮沢昭氏、川端民生氏(三氏とも故人)をはじめ、多くのプレーヤーとの共演が録音されている渋谷さんの名曲
12 Sleeping Jojo (HIROKI Koichi):高柳昌行氏トリビュート2/晩年病に冒されながらも弟子達に稽古を付けたJOJOさん、寝てるのかと思いきや、全てを見抜かれていた
RECORDING
スタジオは三回目のレコーディングとなるオルフェウス スタジオ。オペレータ菅原氏のサウンド作り、運びが素晴らしく、ミュージシャンにとって心地よい環境でした。使用マイクは、ピアノには良く使われるNeumann(ノイマン) U87 Ai、ギターはNeumann M149 Tubeと、持参したShure BETA57(old)、これはライブ用のダイナミックマイク(ダイナミックレンジがコンデンサマイクに比べ広くはない)なので、通常あまりレコーディングでは使いませんが、普段ライブでとても良い音がしているので半信半疑持っていったら、オペレータも絶賛。今回のギター音の半分強はこのマイクの音でミックスされています。用途、特性そして概念を越えていたということです。
・AUDITION / 試聴
渋谷毅さん
渋谷毅さんとは、渋谷毅オーケストラ、酒井俊バンド、坂田明DADADAオーケストラ、古澤良治郎バンドのゲストピアニストとして…、と様々に共演させて戴いてきました。メロディ(横軸)とコード(縦軸)を同時に捉えて弾く事、すなわちギターを普通に弾く事はこの頃教わったと言えます。…20代のある日、渋谷さんがアレンジャーを務めるある歌手のレコーディングに呼んで下さり、一曲録音しました。行ったらそこにはゲストのToots Thielemansさんが奥様を伴って座っていて驚いた記憶があります。私がコードを弾くと声で合わせてくれた優しいお顔が印象的でした…。
90年代に入り、私は自分の音楽に集中するために所属バンドを全て退団させてもらいました。孤独な音楽生活が続く中、99年に知人から「渋谷さんとデュオのCDを作ろう」という企画を戴き、できあがったのが『So Quiet/廣木光一・渋谷毅/1999年/六弦堂』。そこから19年、不定期に活動を続けたこのユニットの、二枚目となるアルバム作りに繋がりました。
蓮
2007年のギターソロアルバム Bossa Improvisada (ボッサ・インプロビザーダ) の時からアートワークを自分でやっています。普段のライブフライヤーやサイト作りも実に楽しい作業です。2018年6月16日にレコーディングと同じスタジオで、最後の音調整をするマスタリングという行程があったのですが、その前にと一時間早く家を出て、スタジオのすぐ近く、江戸川河川敷の”小岩菖蒲園”に行きました。きちんと整備されていて綺麗です。本当はレコーディング当日の5月半ばに来ていれば、当に「雨中の菖蒲」を撮る事ができたのでしょうが、そこが一人ではそう上手くもいかず、音のことが一段落した6月半ばの撮影になりました。菖蒲の盛は過ぎ、整備されているが故の花摘みの痕もあって、もはやフォトジェニックではありませんでしたが、入れ替わるように咲き始めていた可憐な蓮に出会いました。(写真は2018最後の菖蒲)
Special Thanks To:Sweet Rain、Lush Life Hiroshima、PitInn、Lady Jane、すぺいん倶楽部、瀬川正人氏、花崎理氏、臼井康浩氏、cooljojo……
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