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差別

天安門事件30年

天安門事件

戦車の隊列に一人立ちはだかる若者の映像が鮮烈な印象を残している。しかし30年も経つとそれを見たことも無い人、事件を知らない人も増えた。この度、当時民主化デモに参加した男性が、天安門広場などで至近距離で撮影した約2000枚の写真を米国のNGO(非政府組織)「人道中国」に寄贈した(東京新聞より)。政府の弾圧が厳しい中、現像せずに保存し、二年前に初めて現像した。その内の数枚が同新聞YouTubeにUPされた。

1989年6月4日、私は渋谷毅オーケストラの一員としてツアーに出ていた。忘れもしない、福島県相馬市での打ち上げの最中、背後にあったTVからその映像が流れた。私は宴会そっちのけで釘付けになった。ジャーナリストであった祖父や伯父達から引き継いだ血が騒ぐ。しかし現実の日々は強力なメンバーに囲まれた演奏が続く。心は揺れ動く。これは、演奏からの逃避か、偽善か、思い上がりか。その後も、浅学非才なミュージシャンはただ演奏することを繰り返した。

戦後11年目の生まれ。私の子守歌は祖母、母の戦争体験だった。戦争が無い時代にずっと生きていること、その幸運に感謝する。「先行き不安も多いけど、回りの人を大切にして、良い演奏しよう!」、ときどきそう言うようになった。

♪写真と動画:YouTube 東京新聞チャンネルより拝借

#天安門事件